「アンニョンハセヨ」という挨拶は、韓国語を代表する言葉なので、一度くらいは耳にした方も多いのではないでしょうか?
韓国語を学ぶ上でまず最初に覚えておきたい「アンニョンハセヨ」について詳しく解説していきます。
目次
【徹底解説】アンニョンハセヨの正しい意味と使い方【안녕하세요】
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アンニョンハセヨの正しい意味
アンニョンハセヨは、基本的に日本語でいう「こんにちは」「おはようございます」「こんばんは」と同じ意味合いになります。
アンニョンハセヨをハングルで表記すると「안녕하세요?」になります。
一番最後に?マークがついているのは、アンニョンハセヨは、実は疑問文なのです。
この一つの文章は単語ごとに分けると3つの部分から成り立ちます。
最初の「안녕」という単語は漢字で書くと「安寧」と書きます。これは「平和で穏やかだ」という意味です。
次の「하」は「~する」という動詞です。原形は「~하(ハ)다(ダ)」(~する)です。
最後の세요(セヨ)は丁寧な謙譲語の表現です。動詞の語幹について、とても丁寧な語尾になります。
これらの3つの部分を直訳すると「平和でご無事でいらっしゃいますか」になり、意訳して「お元気にされていますか」という意味になります。
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日本語と韓国語の「こんにちは」の違い
日本語は朝昼晩の挨拶時には「こんにちは」だけではなく、「おはようございます」「こんばんは」と使い分けますが、韓国では一日中時間に関係なくアンニョンハセヨという挨拶をします。
ただ、厳密にいうと「おはようございます」に近い表現として「アンニョンヒチュムショッスムニカ」(よく寝られましたか)、「チャルチャッソヨ」(よく寝ましたか)のような言い方をする場合もあります。
夜に使う表現としては、「チョニョグン トゥショッソヨ」(夜ごはんはお済ですか)のような言い方をすることがあります。
「アンニョンハセヨ。チョニョグン トゥショッソヨ」と、アンニョンハセヨをつけて、夜にはこのように使うことが多いです。
アンニョンハセヨの使い方
アンニョンハセヨは基本的には、親しい目上の人や学校の先輩などに使います。
そして、目上の人や地位が高い人に対しては、この表現は使わずに「안녕하십니까?(アンニョンハシムニカ)」という表現を使います。最上級の丁寧な言葉ですね。
このようにアン二ョンハセヨは、誰にでもアンニョンハセヨとは使わず、相手によって使い分ける必要があります。
同い年にはアンションハセヨは使わない
前述したように「안녕하세요?」は、語尾に「세요(セヨ)」がつくことで丁寧な言い方になります。そのため、これを同い年の親しい友達にいうと、かしこまった表現になってしまい、とても違和感があります。
そのため、親しい友人や会社の同僚、部下には、「안녕?(アンニョン)と言います。とても短くて簡単ですね。
カジュアルな表現なのでビジネスの場面などで、間違って使うと相手にとても失礼な印象を与えるので気を付けましょう。
ちなみにこの「안녕?」(アンニョン)も別れる際の「じゃあね」「バイバイ」のような意味でも使えます。とても便利ですね。
相手が年上か年下かわかないとき
もし、初対面などで相手が自分より年上かどうか分からないときは、アンニョンよりもアンニョンハセヨを使う方が無難でしょう。
そして、相手にアンニョンハセヨと言われたら、そのまま同じようにアンニョンハセヨと返してください。
もし相手が目上で、地位の高い人からアンニョンハセヨと言われた場合は、自分はアンニョンハシムニカと答えましょう。自分から見れば、相手は地位の高い目上の相手なので、丁寧な言い方をします。
逆に、同僚や親しい友達からアンニョンハセヨと言われたら、同じようにアンニョンハセヨと返さずにアンニョンという言い方でよいでしょう。
自分から見た相手の年齢や関係性を考えて、返答を柔軟に変えるとよいでしょう。
電話のとき
電話の場合にもアンニョンハセヨでよいか、というとそうではありません。電話の時には「여보세요?」(ヨボセヨ?)という言い方をします。
電話をかけたとき、受けた時も両方が「여보세요?」 (ヨボセヨ?)と言います。
「ヨ」とは「こっち」という意味で、「ボセヨ」は「見てください」という意味です。
そのため、人を呼び止めるときや、相手の注意をひくときに使う言い方が転じて、電話をかけるときの最初の呼びかけの言葉になりました。
アンニョンハセヨの発音
次にアンニョンハセヨの発音ですが、「안녕하세요」という文字をそのままカタカナで書くとアンニョンハセヨというようになります。
しかし、実際に韓国語のネイティブスピーカーにそのまま「アンニョンハセヨ」と言っても意味は伝わりますが「あ~日本人っぽい発音だな」と思われます。それは「안녕하세요」には、日本語にはない特有の発音の仕方があるためです。
日本人は一つ一つの音をきちんと発音してしまう傾向があり、そのくせで「ア・ン・ニョ・ン・ハ・セ・ヨ」という7拍で発音してしまうのですが、実際は「アン・ニョン・ハ・セ・ヨ」の5拍で発音します。
そしてややこしいのですが、日本語では「アン」のンと「ニョン」のンを同じカタカナのンで書きますが、韓国語では「アン」のンと「ニョン」のンは違う音なのです。
発音記号で書くと「アン」のンは「n」,「ニョン」のンは「ŋ」になります。
日本語で安心というときのンと同じ音が、最初の「アン」のンと同じ音です。そして日本語で半額と発音するときのンと「ニョン」のンが同じ音になります。
安心の安を言って口の動きを止めてみてください。半額の半と言って口の動きを止めた時と違うところに舌の位置が来ているのが分かると思います。
安のときの「ン」の場合、舌が歯茎の裏についていますね。
しかし、半額といいかけた時の「ン」の場合は舌は歯茎の裏にくっついていないはずです。代わりに舌の根本の方が、少し上に上がって口の奥の方にくっつきそうなくらいになっていると思います。
このように日本語では一つの文字で「ン」と書きますが実際の音は色々な音になっているのを日本人は気づかずに全部「ン」で統一しているということです。
韓国語では、いわゆる日本語の「ン」という音をㅇ,ㄴ,ㅁなどの文字で使い分けています。
そのため、韓国語でアンニョンハセヨと発音するときは、少し一回目の「ン」と二回目の「ン」の違いに気を付けて発音してみるとよりネイティブスピーカーに近づいた発音ができると思います。
はじめは難しいですが、慣れるまではゆっくりと一つ一つの音を意識しながら発音することが上達のコツです。
また、안녕하세요?というように最後に?マークがついていますが、英語のように語尾を上げて読むのではなく、普通の平叙文のように語尾を上げずに読んでください。
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